【組織】中間管理職の消滅と「DAO」化する企業:上司のいない世界へ
1. さらば、中間管理職
日本の伝統的な大企業(JTC)には、**「情報を右から左へ流すだけの人」**が大量に存在する。 部下の報告書をまとめて課長に出し、課長の指示を部下に伝えるだけの係長。
AI時代において、この**「情報の伝書鳩」は絶滅危惧種**である。 AIを使えば、現場のデータはリアルタイムで経営層にダッシュボードとして共有される。 意思決定に必要な情報は全て可視化され、承認プロセスも自動化される。 調整業務だけで給料をもらっていた層は、実務に戻るか、会社を去るかの二択を迫られるだろう。
2. ピラミッドから「ネットワーク」へ
これまでの組織は、社長を頂点とする**「ピラミッド型(中央集権)」だった。 これからの組織は、目的別に専門家が集まる「ネットワーク型(自律分散)」になる。 これはWeb3の世界でDAO(Decentralized Autonomous Organization)**と呼ばれる形態に近い。
- 雇用契約ではなく、スマートコントラクト: 「このタスクを完了したら報酬を支払う」という契約がコードで自動実行される。
- 上司はいない: プロジェクトごとにリーダーは立つが、固定的な上下関係はない。
- 副業が当たり前: 一つの会社に所属するのではなく、複数のDAO(プロジェクト)に同時に参加し、ポートフォリオを組んで働く。
3. 「就社」から「接続」へ
昭和・平成のサラリーマンにとって、会社は「家」だった。 一生面倒を見てくれる代わりに、滅私奉公を捧げる場所。
令和・AI時代の会社は**「サーバー」**になる。 必要な時にアクセスし、リソースを利用し、貢献して報酬を得る場所。 個人は一つのサーバーに依存せず、自分のスキルを高く買ってくれる複数のサーバーと接続する「ノマド(遊牧民)」となる。
この変化は、最初は冷たく感じるかもしれない。 しかし、嫌な上司のご機嫌取りや、無意味な社内政治から解放されるという意味で、これは**働く個人にとっての「真の独立」**なのだ。
Next Step: 働き方の変革について見てきた。 次は、この新しい生活を支える「生活基盤(ライフスタイル)」と「地方自治」について。 第3部「生活と自治体」へ進む。