壁の裏側を探る道具
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壁に何かを取り付けたい時、何も知らずに取り付けて、外れてしまったことはありませんか?
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壁紙(クロス貼り)がしてある場合、大概クロスの裏は石膏で固めた板(石膏ボード)があるため、そのままネジや釘で留めることはできません。
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ネジや釘で留める場合、石膏ボード用アンカーを入れてネジ留めする方法と、壁の裏に木材があるかを調べる方法があります。
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石膏ボード用アンカーは一度入れると大きな穴が空いて元の状態には戻しにくいため、本記事では壁の裏の木材(下地材)を確実に探す道具と実践手順について紹介しています。
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なお、ここでは柱が壁の中にある「大壁(おおかべ)」の木造壁について説明しています。柱が露出している「真壁(しんかべ)」については触れていません(※本記事は2021年10月時点の実機検証記録です)。
- 壁にカレンダー、フォトフレームなどを飾りたい方
- 壁に棚を取り付けたい方
- カーテンレールを取り付けたい方
- 壁を非破壊リフォームする方
壁の裏側の構造と下地材
実は壁の裏は案外色々な物が入っています。 壁紙、石膏ボード、金属、セメントなどでは物を留める事ができません。 物を留めるには、留める事ができる木材がどこに入っているかを調べる必要があります。
壁の裏の木、下地材といいますが、下の様な図になります。

知らない人向けに簡単に言うと木材の内訳は以下の通りです。
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柱 :縦に太い木材(一般的に105mm角や120mm角)
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間柱(まばしら) :縦に細い木材(柱と柱の間に入る下地材)
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胴縁(どうぶち) :横に渡る木材(柱・間柱の手前に横向きに打ち付けられる下地材)
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筋交い(すじかい) :斜めに架かる木材(耐震補強用の構造材)
この下地材の間隔は施工する業者や建物のモジュールによって異なります。 おおまかに決まりはあるのでしょうが(例えば尺モジュールの心々455mm間隔[木材間の空きで約415mm前後]や303mm間隔、メーターモジュールの500mm間隔など)、我が家では一般的な定尺ピッチ通りには当てはまりませんでした。
何故わかったかというと、下地探しの道具で簡単に見つけることができなかったからです。
下地を探す道具の比較と実践手順
最初、センサータイプの下地探しで壁を探ると、反応する所としない所があり、意味不明でした。 なぜなら、ネット上の記事では「クロスの裏にある石膏ボードは厚さ12.5mmでその裏にすぐ柱や間柱がある(直張り工法)」という情報ばかりで、簡単に下地が見つかると思ってセンサータイプで探しましたが駄目でした。 センサータイプのセンサー感度を浅から深にしても余り変わりませんでした。

このセンサータイプを購入したのは2015年と古いため性能が悪いのかと思い、最新の物を購入しましたが、余り変化ありませんでした。柱を探知すると矢印が表示されます。


次にホームセンターで針を壁に突き刺して探すタイプを購入し、壁を探ると15mmでぶつかるところと30mmでぶつかるところがありました。 ただ、壁一枚分を刺したり、固い物(ネジやセメント下地)に当たると直ぐに針が曲がり使い物にならなくなりました。

そこで針をステンレスの筒で囲ったタイプを購入して使ったところ、壁一面探しても大丈夫でした。 ただセメント下地とか、ネジとかに当たると直ぐに曲がりますが、普通の木材なら耐久性があります。 結果、我が家は柱・間柱の手前に横胴縁を組んでから石膏ボードを張る構造(胴縁工法)になっており、 胴縁は15mmの深さ に、 柱・間柱・筋交いはその奥の30mmの深さ に存在していることがわかりました。

下地材が無いところを刺すと全部埋まります。下地材に当たると何mmの深さかわかります(右端は30mmぐらいの所に下地材がある状態)。



よく考えたら、石膏ボードは胴縁にネジ止めしていますので、そのネジを探せば案外楽ではということで導入したのがこちらです。

ネジがクロスの裏側にあると黄色の棒が立ち上がります。これとても便利です。 普段、だらっと斜めになっていますが金属に近づくと、この棒が立ち上がってきます。その分、壁一面探すのは大変ですが。。。 そう、これは黄色い棒に磁石が入っていて金属があれば黄色い棒が動くようになっています。


バッテン(×)がネジがあるところです。 結局、部屋中のネジ留めされている所を探して×をつけ、その近辺に針を刺し胴縁を洗い出し、間柱、柱、筋交いを探し出しました。

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カレンダー、フォトフレーム :横の木材である 胴縁 を探せばOK
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重量がかかる棚、フレンチクリート :縦の木材である 柱・間柱 を探せばOK
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カーテンレール : 間柱、柱、胴縁(窓枠上のまぐさ・下地木含む)のいずれかでOK
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非破壊リフォーム : 間柱、柱、胴縁、筋交い などすべての下地材を洗い出す必要あり
結局最後まで使った道具はこちらです。

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ネジ留め位置の特定 :部屋中のネジ留めをひたすら磁石で探し、発見したら×を書きます。これにより胴縁(直張り工法なら間柱、マンション等の軽天下地なら軽量鉄骨スタッドやビス)が通っている場所が把握できます。
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胴縁の幅の特定 :胴縁の幅を特定するために、上下15cm内で横方向にひたすら針を刺しまくります。これをしていると胴縁以外の下地材を発見することがあります。
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柱と間柱の特定 :胴縁以外の下地材を発見した場合、左右数cm内で縦方向でひたすら針を刺しまくります。左右の両端を針で確認して「木材の中心(芯)」を特定することで、柱と間柱が通っている場所が正確に把握できます。これをしていると柱や間柱以外の下地材を発見することがあります。
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筋交いの特定 :柱、間柱、胴縁以外の下地材を発見した場合、前後左右15cm内で斜め方向にひたすら針を刺しまくります。これで筋交いが通っている場所が把握できます。
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直定規での線引き :あとはひたすら線を引いていきます。この時、1m程の直定規があると楽です。また、数点だけ下地探ししてそれを結んで直線を引いても案外、下地材から外れています。特に筋交いは上中下と何カ所も探して線を結ぶ必要があります。間柱も途中で切れていることもありますので、最低20cm単位での針刺しは必要です。
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コンセント・スイッチの上下水平ラインと水回り裏は要注意! :壁のコンセントや照明スイッチ・分電盤の 真上・真下・真横の延長線上 には AC100V/200Vの屋内電力ケーブル が通っている可能性が高く、キッチン・洗面所・浴室・トイレの裏側やエアコン周辺には 給水管・給湯管・排水管・ガス管・冷媒配管 が隠れています。針が「カツッ」と金属(電線保護プレートや配管、軽天、ビス頭)や硬い管のような感触に当たった場所で無理に押し込んだりビスを打ち込んだりするのは、感電・漏電火災・ガス漏れ・水漏れ事故につながるため絶対におやめください。
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静電容量式センサーの誤反応要因と『電線警告』の限界を知る :静電容量式の下地センサーは、 壁紙の湿気(結露や糊残り)、金属箔入りの機能性壁紙、作業者自身の静電気 で誤反応することがあるため(誤反応しやすい時は反対の手をセンサーから20cm以上離して壁に軽く触れてアースを取ると安定します)、必ず 磁石(ビス頭・軽天検知)と極細針刺しを併用して柱・間柱の中心(両端の中央)を確実に特定 してください。また、センサーの電線探知は「通電中の交流電界」を拾う仕組みのため、 照明スイッチがOFFの配線や金属管・断熱材で遮蔽された配線は反応しない 場合があります。ドリル穴あけやビス打ち前には該当エリアのブレーカーを落とすとより安全です。
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耐震構造材の『筋交い』への太ビス多用を避け、実測深さに合うビス長を選ぶ :斜めに入っている「筋交い」は地震の揺れを受け止める重要な耐震構造材のため、重い棚などを太いビスで多数打ち込む用途には使わず、原則として 柱または間柱の中心 に固定してください。また、ビスが短すぎると効き代不足で落下し、逆に長すぎて木材を貫通すると裏側の配線を傷つけるため、針で測った深さに合わせて 「取付物の厚み + 壁表面から狙う木材までの深さ(石膏ボード直張りなら約12.5mm、我が家のような胴縁工法で奥の柱・間柱を狙うなら約30mm) + 木材への効き代(20〜25mm程度、かつ木材を貫通しない長さ)」 を厳密に選定しましょう(※厚さ約15mmの横胴縁に留める場合は貫通防止のため効き代12〜15mm程度に抑えます)。
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壁紙を汚さない『マスキングテープ印付け』と寸法ピッチ活用術 :既存の壁紙(クロス)を張り替えずに棚やレールを付ける場合は、壁へ直接鉛筆で印を書かず マスキングテープを貼った上からマーキング すれば剥がすだけで跡が一切残りません。また、一般的な木造住宅では柱・間柱が 455mm または 303mm ピッチ(メーターモジュールは500mm) で入っていることが多いため(我が家のように例外もありますが)、最初の1本が見つかったらそこから左右455mm / 303mm付近を先に刺して当たりをつけると作業時間を短縮できます。

下地探しが終わったところです。




新しい下地材を張ったところです。

まとめ
下地材探しには、取り付ける物によって道具を揃えると失敗せず作業が捗ります。
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カレンダーやフォトフレーム なら 針 で探す
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棚を取り付ける なら 下地センサー、磁石、針 を併用して中心を探す
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カーテンレールを取り付ける なら 磁石、針 で探す
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非破壊リフォーム なら 磁石、針、下地センサー を総動員する
幸せになる人
- 壁にカレンダー、フォトフレームなどを飾りたい人
- 壁に棚を取り付けたい人
- カーテンレールを取り付けたい人
- 壁を非破壊リフォームする人
各道具のお勧めの理由と注意点
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磁石(メタルキャッチャー) :磁石を動かすだけで、石膏ボードを留めているビスなどの金属が入っているかわかるため簡単です。約15mmの深さまでにネジや軽量鉄骨(軽天)があれば反応します。ただし、非破壊リフォームならすべての壁を探る必要がありますし、我が家のような胴縁工法でわかるのは手前の胴縁(直張り工法なら間柱)のビス位置までです。
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針(どこ太 Pro) :針を刺すだけで、木材があればどのくらいの深さにあるかが確実にわかります。間柱、柱、胴縁、筋交いのすべてを探し出すことができます。ただし、壁の非破壊リフォームならすべての壁をひたすら刺す必要があります。金属やコンクリートなどに当たると直ぐに針が曲がるため、交換針の予備は用意しておきましょう。安いむき出し針タイプを購入すると直ぐに針が曲がるため、最初からステンレスの筒に包まれているタイプ(どこ太 Pro等)を購入しておくと、全ての部屋で使い続けることができます。
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下地センサー :壁に沿わすだけで誘電率の変化から裏側の木材の存在がわかります。石膏ボード(12.5mm)の真裏にすぐ木材がある「直張り工法」で、何もない空間でスイッチを押してからスライドさせれば素早く当たりをつけられます。ただし、我が家のように胴縁(15mm)の奥(深さ30mm)に柱・間柱がある壁では空気層に阻まれて反応しにくく、またスイッチを押した最初の位置が幅の広い胴縁や105mm/120mm柱の真上だった場合は基準点がズレてうまく反応しません。センサーで大まかな当たりをつけた後も、最終的には必ず針と磁石で木材の両端と深さを確認するのが確実です。