子猫をお迎えしたらしておきたいこと
作成日:
更新日:

子猫をお迎えしたらしておきたいこと


🔧 論旨
  • 子猫をお迎えした人の一助になれば幸いです。

  • 子猫のうちに「体中(お腹・肉球・耳・口・尻尾など)を優しく触ること」「総合栄養食」「爪切り」「キャリーバッグでの移動」に慣れさせておけば、大人(成猫)になったときの健康管理や通院が圧倒的に楽になります。

  • ※本記事は2021年6月時点の実体験記録をベースに、獣医学・動物行動学上の注意点や交通機関の手回り品規定等を補足しています。

🔧 対象となる方
  • 子猫を新しく家族としてお迎えした方、またはこれから迎える予定の方

  • 成猫になってから怪我・腫瘍の触診や毛玉ケア、通院で苦労したくない方

  • 猫の食事(総合栄養食・療養食)や車酔い対策について知りたい方

  • 大型猫(7kgクラス)に育っても安心して動物病院へ連れて行けるキャリー選びを知りたい方

子猫をお迎えしたら

子猫をお迎えしたら、子猫のうちに慣れさせておけば、大人になったときに都合がいいです。

🔧 📌 子猫のうちに慣れさせておきたい4つのこと
  • 身体を触るのに慣れさせる

  • 食べ物に慣れさせる

  • 爪切りに慣れさせる(※なかなか難しいかも)

  • キャリーバッグに入れて移動することに慣れさせる(※なかなか難しいかも)

それぞれを掘り下げてみます。

身体を触るのに慣れさせる

背中を触るなどは大人になってからでもさせてもらえます。しかし、 お腹、肉球、尻尾、髭、顎、首、耳、鼻、口、歯、爪を触る などの行為は子猫の頃からしておかないと、大人になってからでは許してもらえません。咬まれるか、爪で引っかかれるか、怒られます(※なお、猫の髭[洞毛]は非常に鋭敏な感覚器なので、引っ張ったりせず軽く触れても驚かない程度に優しく慣らします)。

猫にとっては弱点にあたる部位を子猫の頃から優しく触り、「触られると気持ちいい・おやつがもらえて嬉しい」と認識できるようになれば、大人になっても体中を触らせてくれます。逆に、子猫が甘噛みやイタズラをしたからといって叩いたり大声で怒鳴ったりする 体罰は絶対NG です。動物行動学上、猫は体罰を「反省」ではなく「人間の手=突然攻撃してくる恐怖の対象」として記憶してしまうため、嫌がるときは深追いせず少しずつ褒めながら慣らしていきましょう。

なぜ身体を触る必要があるかというと、以下のような健康情報をいち早く把握できるからです:

🔧 🩺 身体を触ることで早期発見できる健康情報
  • どこか怪我をしていないかを見たり、 腫瘍(しこり)ができていないかを触診 することができる。

  • 特定の部位ばかり舐めたり咬んだりしている場合、そこに何かができていたり、ノミなどがいたりすることに気づける。

  • 猫は痛みを隠す習性があり、どこかにぶつけてもじっと耐えてしまうことがあるため、体中を優しく触ったときの反応や腫れ・違和感から異常に早く気づける(痛がる素振りがあればすぐに動物病院へ連れて行ける)。

  • 長毛の猫様は首の付け根や前足の付け根(脇の下)などに毛玉ができやすく、体中を触ることを許してもらえないと動物病院で除去してもらうことになる。

我が家の猫様は寝るときは、私にお尻を向けて寝ます。顔を私の方に向けて寝ることはたまにはありますが、ほとんどはお尻を向けて、股の間や腕を挟んで寝ます。冬の間は股の間がほとんどですが、暖かくなってからは私の腕を猫様の足で挟んで寝ます。猫様は自分で私の腕まで来てごろんと寝そべると、ちょうどわたしの腕が猫様の足で挟まれ、手のひらはお腹を触れるので、起きている間はずっとお腹を触っています(「もふハンド」 といいます)。猫様が寝るよりわたしが先に寝て手の動きが止まると、猫様から「止まっているぞ」と指導が入ります。

身体を触らせてくれると、もふもふに顔を埋めて 「猫呼吸」 ができます。猫様で猫呼吸すると無の境地の時と、ゴロゴロ言っているときがあります。また、肉球を匂う 「肉球吸い」 もできます。

下の写真は我が家の猫様が隣で寝ているのですが、ベッドの半分を占領しています。伸びて寝ているので1m近くあります。

ベッドの半分を占領して1m近く伸びて寝るノルウェージャンフォレストキャット

ここまでは子猫の間に習慣付けができれば、大人になっても苦労なく身体を触ることができます。

食べ物に慣れさせる

子猫の頃、中猫の頃、成猫の頃、老齢の頃で食べるものを変えていく必要があります。猫は完全肉食動物ですが、寄生虫や細菌感染リスクのある生肉を食べさせる必要はなく、ライフステージに合った 総合栄養食 と新鮮な水を与えるのがベストだと思います。猫は嗜好性が強いため、下手におやつを与えると総合栄養食を食べなくなるので、おやつの塩梅が難しいです。

猫に与えるご飯は、袋に書いてある成分に何が含まれているのかを確認し、それを与えてもいい物かを判断する必要があります。人間は甘みとか見た目で判断しがちですが、実は猫は甘味を感じる受容体を持たず、主に 匂い(嗅覚)や食感・温度で判断 しています。なので人間と嗜好が異なります。

人間の食べているものを与えないのが一番です。タマネギ・長ネギ・ニラ・ニンニクなどのネギ類は赤血球を破壊して溶血性貧血を起こしますし、チョコレート・カカオ、ブドウ・レーズン、キシリトール、アルコール、カフェインなども少量で重篤な中毒を引き起こします。基本的には猫用のフード以外は与えないことを徹底してください。

また、ご飯を人間の手から与えていると、ご飯が目の前にあっても人間が食べさせるまで待っていたり、「食べさせろ」と催促するようになります。はじめの頃はそれが嬉しいでしょうが、それがずーっと続くようになります。耐えられますか?それが喜ばしいのなら、貴方も猫の下僕の仲間入りです。ようこそ、猫の下僕へ。

もふハンドで挟まれてご飯を手から食べるノルウェージャンフォレストキャット

もふハンドで挟まれて、ご飯を手から取ったところ

🔧 🍽️ 我が家のフード選びと生産国チェック

我が家の猫様は子猫の間はロイヤルカナンを利用していました。大人になってもしばらく利用していましたが、尿路結石になった時に療養食(食事療法食)に切り替えたところ、その療養食の生産国がフランスから反日国に切り替わりました。生産地が信用できないので療養食は ヒルズ に切り替えました。

ロイヤルカナンは一部製品のみフランス以外で生産していますが、まだフランスで生産している物もあるので、そちらも利用しています。現在、 ヒルズ(療養食の丸粒)、 ロイヤルカナン(三角形の粒)、 ドクターズケア(療養食の小さい丸粒) などを混ぜて猫様に食べていただいています。

※ 【重要:食事療法食を扱う際の獣医学上の注意】 :尿路結石用の食事療法食は、メーカーや製品ごとにミネラル成分比や目標とする尿pHの設計が異なります。自己判断で複数メーカーの療法食や一般食を混ぜてしまうと、本来の尿pHコントロールや結石予防効果が損なわれる恐れがあるため、療法食の選定や組み合わせを行う際は 必ずかかりつけ獣医師の診断・指示を仰ぎ、定期的な尿検査(pH・比重・結晶の有無)で確認しながら調整 してください。

爪切りに慣れさせる

猫によって黙ってさせる子もいますが、我が家の猫様のように嫌がる子もいます。爪切りは子猫の頃からしていたとしてもやはり嫌がります。

無理に押さえつけて深爪(ピンク色の血管・神経が通っている「クイック」まで切ること)をしてしまうと大出血と激痛で二度と切らせてくれなくなるため、先端の透明な尖った部分だけを少しずつ切るか、どうしても無理な場合は 動物病院で爪切りをしてもらってください。爪切りをしないと家中がボロボロになりますし、高齢になると特に巻き爪(爪がカールして肉球に食い込む状態)になりやすいので、定期的な爪切りは大事です。

キャリーバッグに入れて移動することに慣れさせる

病院に行くときはキャリーバッグに入っていただくのが前提となります。子猫の頃からキャリーバッグでの移動をし、慣れさせてください。

車で移動する場合、車に乗ると酔う猫と酔わない猫がいますが、我が家の猫様は車酔いします。特に山道があるとどんなに気を付けていても吐いてしまいます。そのため、 事前に動物病院で猫用の酔い止め薬を処方してもらい、指示されたタイミングで飲ませておきます(※人間用の酔い止め薬は絶対に与えないでください)。可能なら車での移動でなく、JRで有料手回り品切符を購入しJRで移動するのが揺れが少なく安全です(※感染症流行時は車移動の方が安心な場合もあります。なお、JRの普通手回り品規定では 「ケースと動物を合わせてタテ・ヨコ・高さの合計120cm以内、かつ総重量10kg以内」 という上限があるため、7kgの大型猫だと重厚なカート用コットでは合計10kgを超えてしまいます。鉄道利用時は規定内に収まる軽量キャリーバッグを選ぶ必要があります)。

また、キャリーバッグも子猫の頃と成猫になってからでは大きさが異なるので、何個かは買い替える必要が出てきます。我が家の猫様は7kgあるので、それなりのキャリーバッグが必要になります。

そこで我が家では、車等での猫様の運搬に エアバギー(AIRBUGGY FOR PET)の『DOME2(ドーム2)』 を利用しています。体重が7kgもあると一般的な手提げキャリーでは重さや窮屈さが気になりますが、我が家ではDOME2のフレームから取り外せる「上のキャリー(コット部分)」に猫様を入れて動物病院へ行っています。

🔧 🐾 我が家の通院スタイル:7kgでも安心な『エアバギー DOME2』
  • 7kgの大型猫でも底がたわまず広々と安定する :DOME2の上部キャリー(コット)は内部底面にしっかりした底板(PEボード)が入っており、耐荷重もSMサイズで10kg、Mサイズで15kgまで対応しています。7kgある猫様が入っても底が沈み込まず、中で落ち着いて過ごせます。

  • 「上のキャリー(コット)」だけを外して車固定&動物病院へ運べる :ペットカート用のフレームからレバー操作ひとつで上のキャリー部分だけを着脱でき、車の座席にシートベルトで固定できるほか、付属のショルダーベルトで肩がけや手持ちキャリーとしてそのまま持ち運べます。カート全体を持ち込みにくい車移動や、動物病院の待合室・診察室への移動でも小回りが利いて便利です。

  • 天井(ルーフ)が大きく開き、普段はハウスとしても慣らせる :ルーフ部分がガバッと大きく開閉するため、動物病院の診察台でも上からスムーズに出し入れや診察をしてもらえます(※病院の待合室では他の動物に驚いて飛び出さないよう、診察室に入ってドアが閉まるまでルーフは必ずロックしておきます)。普段から部屋にコットを置いてハウス(寝床)として慣れさせておけば、通院時の警戒心も和らぎます(※現在新しく購入する場合は、同構造の後継モデル 『DOME3(ドーム3)』 シリーズも展開されています)。

AIRBUGGY FOR PET(エアバギー) DOME2(ドーム2) ペットカート/コット(取り外して単体キャリー利用可・耐荷重SM 10kg/M 15kg)

AIRBUGGY FOR PET(エアバギー) DOME2(ドーム2) ペットカート/コット(取り外して単体キャリー利用可・耐荷重SM 10kg/M 15kg)

ID: airbuggy-dome2-pet
AIRBUGGY FOR PET(エアバギー) DOME3(ドーム3) ペットカート/コット(後継現行モデル・耐荷重スモール10kg/レギュラー12kg/ラージ20kg)

AIRBUGGY FOR PET(エアバギー) DOME3(ドーム3) ペットカート/コット(後継現行モデル・耐荷重スモール10kg/レギュラー12kg/ラージ20kg)

ID: airbuggy-dome3-pet
🔧 🛡️ 子猫の室内5大事故防止・車移動の鉄則・歯磨き習慣のコツ
  • 好奇心旺盛な子猫を守る「室内の5大事故+中毒植物」対策 :何でも噛んだり狭い場所へ潜ったりする子猫期は、① 電源コードの感電・火傷防止(スパイラルチューブやコードカバーで保護)、② 紐・リボン・ヘアゴム・ジョイントマット端(ウレタン)の誤飲防止(腸閉塞で開腹手術になる代表原因)、③ 浴槽の残り湯による溺水防止(お湯を抜くか風呂蓋+浴室ドア閉鎖を徹底)、④ ドラム式洗濯機への入り込み確認(回す前に必ず中を指差し確認)、⑤ ドアの隙間での挟まれや玄関・窓からの脱走防止、さらに ユリ科植物(花粉や花瓶の水だけでも致命的な急性腎障害を起こす)やアロマ精油・人間用医薬品の完全撤去 を徹底してください。

  • 車移動時は「車内でキャリーを開けない・シートベルト固定・車内放置ゼロ」 :動物病院への車移動中、鳴くからといって車内でキャリーバッグの扉を開けると、運転席の足元(ブレーキペダル裏)へ潜り込んだりドア開閉時にパニック脱走したりして大事故につながります。キャリーは必ず シートベルト等で座席に固定 し、春や秋でも日差しで車内温度が急上昇するため たとえ数分でもエンジンを切った車内に猫様を残さない でください。

  • 「口・歯タッチ」からの歯磨き習慣と水飲み場の複数設置 :記事前半の「口や歯を触る練習」の延長として、乳歯が生え変わる生後6ヶ月前後までに ガーゼや猫用歯ブラシでの歯磨き に慣れさせておくと、成猫に非常に多い歯周病リスクを大きく減らせます。また、尿路結石予防としても、新鮮な水飲み場を 部屋の複数箇所(食事場所から少し離した静かな通り道など) に置くと飲水量が自然に増えて効果的です。

7kgあるノルウェージャンフォレストキャットのもふもふ

このモフモフに顔を埋めて猫呼吸すると、幸せになれますよ。